株式会社スリーアップ・テクノロジー|本レポートはAI自動分析レポートの「見本」です。設備名・品番・数値はすべて架空のデモデータですが、構成・分析の深さは実際にお客様へ提出しているレポートと同等です。
AI 自動分析レポート / 見本
品質不良 要因分析レポート
第2組立・塗装ライン(架空)
検査機の全数検査データと設備の時系列データを突き合わせ、不良の発生要因を特定します。
結 論
- 90日間・121,167個の全数検査データで発生した不良2,495個(不良率2.06%)のうち、59.4%は「品番PX-40を、乾燥炉の実測温度162℃未満で流したとき」に集中している。
- 乾燥炉は設定165℃に対して実測が慢性的に低く(期間平均160.2℃)、外気湿度の高い日と夜勤帯には158℃前後まで低下する。この温度低下に強く反応するのはPX-40だけ(温度と不良率の相関係数 −0.89/他4品番は −0.17)。
- 推奨対策は2点。①乾燥炉 実測温度162℃の下限アラート新設、②PX-40のみ乾燥時間10%延長のA/B検証。想定どおり効けば全体不良率は2.06%→約0.98%(年換算 約5,323個の不良削減)が見込める。
生産数(全数検査)
121,167個
稼働65日/土日は生産なし
最多不良品番
PX-40
不良率5.85%/不良全体の62.5%
最大の説明要因
乾燥炉実測温度
162℃未満でPX-40の不良率が9.6倍
0. 分析に使ったデータ
既設の検査機と設備から出ているデータのみを使用しています。新規のセンサ追加は行っていません。
データソース一覧(本見本ではすべて合成データ)
| データ | 取得元 | 粒度 | 件数 |
| 全数検査結果 | ライン端末 検査機CSV | 1個ごと(判定+不良項目) | 121,167件 |
| 乾燥炉 実測温度 | 温調計/PLC 時系列データ | 1分値 | 約13万点 |
| 生産実績(品番・数量) | 生産管理システム | 時間帯ごと | 1,950件 |
| 外気温湿度 | 場内環境ロガー | 10分値 | 約1.3万点 |
1. 不良率はいつ悪化したか
まず全体の推移を確認し、期間中に傾向の変化があったかを見ます。
読み取れること
- 期間平均は2.06%ですが、日別では0.62%〜4.26%と約7倍のばらつきがあり、月次平均だけを見ている限り原因には到達できません。
- 7日移動平均は期間前半の1.1%台から後半には3.3%台へ上昇。季節性(梅雨〜盛夏)を疑うべき動きで、設備の経年劣化のような単調な悪化ではありません。
- 最悪日は6月26日(金)の4.26%。突出した日は金曜に偏っています。
2. どの品番の、どの不良が効いているか
品番と検査項目を掛け合わせ、件数の多い順に並べたパレート図です。
読み取れること
- 上位3項目だけで全不良の57.9%を占め、その3項目はすべてPX-40です。首位の「PX-40 × 密着不良(塗膜はく離)」だけで946個=全体の37.9%。
- PX-40以外で最大は「PX-30 × 塗装ムラ」の67個(2.7%)で、首位とは桁が1つ違います。品番横断の一律改善は費用対効果が見合いません。
- 密着不良・塗装ムラ・ピンホールはいずれも塗膜の乾燥・硬化に関わる不良モードで、乾燥工程が共通の疑わしい要因として浮かびます。
不良上位5(品番 × 検査項目)
| 順位 | 品番 × 検査項目 | 不良数 | 全体比 |
| 1 | PX-40 × 密着不良(塗膜はく離) | 946 | 37.9% |
| 2 | PX-40 × 塗装ムラ | 362 | 14.5% |
| 3 | PX-40 × ピンホール | 137 | 5.5% |
| 4 | PX-30 × 塗装ムラ | 67 | 2.7% |
| 5 | PX-20 × 塗装ムラ | 57 | 2.3% |
3. 乾燥炉の温度と不良率の関係
前章の仮説を検証します。1点が「1日 × 昼夜シフト × 品番」の集計値です。
読み取れること
- PX-40は実測温度との相関係数が−0.89と非常に強い一方、同じ炉を同じ時間に通っている他4品番は−0.17でほとんど反応しません。設備単独でも品番単独でもなく、「PX-40 × 低温」の組合せが原因です。
- PX-40の不良率は実測162℃以上で0.87%、162℃未満で8.34%(9.6倍)、158.5℃を下回ると11.52%まで跳ね上がります。162℃付近から急に立ち上がる非線形な反応です。
- 実測温度は設定165℃に対し期間平均160.2℃、最低155.8℃。設定値と実測値の乖離そのものが管理されていない状態で、温度の下限監視は現状ありません。
4. いつ流すと悪いか(曜日 × 時間帯)
運用面の偏りを見るため、全品番の不良率を曜日と時間帯で分解します。
読み取れること
- 昼勤帯(8–20時)の平均1.71%に対し、夜勤帯(20–8時)は2.51%。夜間は外気湿度が上がり、炉の実測温度が下がりやすいことと符合します。
- 最悪は金曜 20–24時の3.65%。金曜の夜勤帯は3.29%で、他曜日の夜勤帯2.32%の約1.4倍です。
- 金曜夜は週末前の追い込みで乾燥時間を詰める運用が行われており、温度低下と乾燥時間短縮が重なる最悪の条件になっています。設備要因に運用要因が乗っている構図です。
5. 品番別サマリ
グラフと同じ集計値の一覧です。
品番別 生産数・不良数・不良率(2026年5月18日〜2026年8月15日)
| 品番 | 生産数 | 不良数 | 不良率 | 不良全体に占める比率 |
| PX-10 | 29,078 | 250 | 0.86% | 10.0% |
| PX-20 | 25,432 | 249 | 0.98% | 10.0% |
| PX-30 | 23,019 | 237 | 1.03% | 9.5% |
| PX-40 | 26,642 | 1,559 | 5.85% | 62.5% |
| PX-50 | 16,996 | 200 | 1.18% | 8.0% |
| 合計 | 121,167 | 2,495 | 2.06% | 100.0% |
読み取れること
- PX-40の不良率5.85%は他4品番(0.86%〜1.18%)の約6倍。生産数では全体の22%にすぎないPX-40が、不良数では62.5%を占めています。
- PX-40も実測162℃以上の条件下では0.87%と他品番並みで、品番そのものが不良品なのではなく、条件を外したときだけ崩れることが分かります。
6. 推奨対策と期待効果
投資を伴わない順に2件。まず監視を入れ、並行して条件出しを検証します。
対策 1乾燥炉 実測温度の下限アラート新設(162℃)
- 既設の温調計から出ている実測温度を監視し、162℃を下回った時点でライン担当者へ通知します。現在は設定値165℃が入っていることしか確認されておらず、実測が下がっても誰も気づけない状態です。
- 実施内容
- 既存の温度データを監視して閾値通知。設備改造・センサ追加は不要。
- 判定指標
- 162℃未満で流したPX-40の数量(現状 17,763個/90日)を月次でゼロに近づける。
- 着手の目安
- 1〜2週間(設定作業のみ)
対策 2PX-40のみ乾燥時間10%延長のA/B検証
- 温度を上げるには炉の能力確認が要りますが、乾燥時間の延長は当日から試せます。PX-40のみ搬送速度を落として乾燥時間を10%延ばし、現行条件と交互に流して比較します。
- 実施内容
- 2週間、奇数日=現行/偶数日=乾燥時間+10%。実測162℃未満の時間帯に限定して不良率を比較。
- 判定指標
- 低温帯のPX-40不良率 8.34% → 4%未満。必要サンプルは各群約500個(低温帯のPX-40の約2日分)。
- 着手の目安
- 2週間(生産計画の調整のみ)
読み取れること
- 温度起因と判定された不良の85%を抑えられた場合、全体不良率は2.06%→0.98%(▲53%)、PX-40は5.85%→1.54%(▲74%)。
- 90日間で1,312個、年換算で約5,323個の不良削減に相当します。金額換算は、1個あたりの手直し・廃却コストを掛けるだけで算出できます。
- 対策1・2はいずれも設備投資を伴いません。効果が確認できた段階で、炉の能力増強を検討する順序を推奨します。
このレポートの作られ方
検査機が吐き出す全数検査CSVと、乾燥炉の温度をはじめとする設備の時系列データ、生産管理システムの実績、場内の温湿度ロガー——形式もサンプリング周期もばらばらな4系統のデータをAIがそのまま読み込み、時刻で突き合わせ、集計・作図・考察の執筆・レポート組版までを一貫して自動で行っています。「どの軸で切るか」「どの組合せを疑うか」の試行錯誤もAI側で行うため、人手の作業はゼロ、このレポート1本の生成時間は数分です。分析対象を増やしても、期間を延ばしても、かかる時間はほとんど変わりません。データさえ取れていれば、ここまでは自動で分かります。
検査機CSV+
設備 時系列データ+
生産実績+
環境ロガー→
AIが突合・集計・作図・執筆→
本レポート(数分)
※ 本見本のデータは、上記の因果構造を仕込んだうえで乱数シードを固定して生成した完全な架空データです。実在の企業・設備・製品とは一切関係ありません。掲載した数値は、不良数≦生産数、品番別・検査項目別・日別の各集計の合計が全体と一致することなど、10項目の整合チェックを通しています。